ストレッチをしている。
湿布も使っている。
注射も受けた。
それでも、テニス肘が治らない――。
そんな方に、ぜひ読んでいただきたい本です。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、一般に「手首を使いすぎて、肘の外側にある腱を傷めたもの」と説明されています。
もちろん、筋肉や腱は重要です。
しかし私は、整形外科医として40年以上、肘の痛みを診療するなかで、一つの疑問を持つようになりました。
「痛みの原因は、本当に腱だけなのだろうか?」
なかなか治らない患者さんを詳しく診察すると、筋肉や腱だけでは説明できず、肘の関節、関節包、筋膜、神経などが痛みに関係していると考えられることがあります。
そして、もう一つ重要なのが、
「肘をどのように使っているか」
です。
伸ばし切る。
曲げ切る。
ひねり切る。
こうした肘の使い方を繰り返しながら、痛い場所に湿布を貼ったり、ストレッチや注射をしたりするだけでは、傷める原因そのものが残ってしまうことがあります。
大切なのは、手を使わないことではありません。
「手を使わない」のではなく、
「治る使い方に変える」。
本書では、私が長年の診療の中で実践してきたテニス肘の考え方と治療法を、一般の方にもわかるように解説します。
・なぜテニス肘は治りにくいことがあるのか
・一般に考えられている「腱の障害」とは何か
・肘の関節は痛みにどう関係するのか
・治すためには肘をどう使えばよいのか
・ストレッチはいつ、どのように行うのか
・筋力トレーニングはいつ始めるのか
・サポーター、湿布、薬、注射、超音波治療をどう考えるのか
・なかなか治らない痛みでは、何を考える必要があるのか
・治ったあと、再発を防ぐにはどうすればよいのか
などを具体的に紹介します。
テニスをする人だけの本ではありません。
家事、仕事、パソコン作業、物を持つ動作などで肘を痛めた方にも役立つ内容です。
また、長期間「テニス肘」として治療を受けているのに改善しない方では、筋肉や腱だけでなく、関節・筋膜・神経など別の組織が痛みに関係している可能性も考える必要があります。
本書では、医学文献で報告されている腕橈関節の関節包、滑膜、軟骨などの病変についても紹介しながら、私自身の臨床経験から考えてきた「治りにくいテニス肘」の姿を説明します。
ストレッチも、注射も、薬も、必要に応じて役立つ治療です。
しかし、
痛みを取ることと、治すことは同じではありません。
痛い場所だけを見るのではなく、
なぜそこを傷めたのか。
そこまで考えることで、治療は変わります。
伸ばし切らない。
曲げ切らない。
ひねり切らない。
そして、
肘を思うこと。
長引くテニス肘に悩んでいる方が、自分の肘をもう一度見直し、改善への道筋を見つけるための一冊です。
Amazondで販売しています。